【議論チェック】NHKの契約締結に関する最高裁判決への反応

議論
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 NHKの放送が映らないよう加工されたテレビを自宅に設置した人に受信契約締結の義務があることを最高裁が確定した。このことを報じたニュースに対しては数々のコメントが投稿された。

 今回はそれらのコメントをチェックしていこうと思う。

 「NHKだけ」であると判断できる根拠・理由と「過剰な特権」の内容を具体的に明示した方が、主張の説得力が増すだろう。

 また、NHKの行動や状態のどのような点が「社会主義の最たるもの」であるのかを、根拠・理由を示して説明するべきであろう。と同時に、NHKと「社会主義」の類似を説くのであれば、まず「社会主義」が何であるかを説明するべきであろう。

 ちなみに、「社会主義」とは「生産手段の社会的共有・管理によって平等な社会を実現しようとする思想・運動」(社会主義とは何? Weblio辞書)である。

 NHKが「営利団体」であると判断できる根拠・理由を説明するべきであろう。

 ちなみに、日本放送協会定款(日本放送協会定款|経営に関する情報|NHKについて)第56条(営利目的の排除)によれば、第4条第1項~第3項の業務(中波放送・超短波放送・テレビジョン放送といった国内基幹放送など)においては営利を目的としないことが定められている。

 また、「独占禁止法や契約の自由などありとあらゆる法に反している」と判断できる根拠・理由も説明するべきであろう。「ありとあらゆる法」に含まれる法を明記するべきでもあるだろう。

 ちなみに、昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律) | e-Gov法令検索によれば、「独占禁止法」とは「(第一条) 私的独占、不当な取引制限及び不公正な取引方法を禁止し、事業支配力の過度の集中を防止して、結合、協定等の方法による生産、販売、価格、技術等の不当な制限その他一切の事業活動の不当な拘束を排除することにより、公正且つ自由な競争を促進し、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにし、雇傭及び国民実所得の水準を高め、以て、一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする」。また、「(第二条) この法律において「事業者」とは、商業、工業、金融業その他の事業を行う者をいう」とある。

 「契約の自由」に関しても少しばかり触れよう。 民法 | e-Gov法令検索によれば、「(第五百二十一条 契約の締結及び内容の自由) 何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、契約をするかどうかを自由に決定することができる」「契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる」とある。また、「(第五百二十二条 契約の成立と方式) 契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する」とある。

 余談ではあるが、「NHKが違憲かをまず正してほしいな」という文がよく分からない。

 「平成二十六年十月十六日提出 質問第二七号 在日米軍基地内・外に居住する米軍人・軍属並びにその家族らのNHK受信料支払い等に関する質問主意書」に対する答弁によれば、「政府としては、我が国に駐留するアメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族(以下「合衆国軍隊の構成員等」という。)であって、法第六十四条第一項に規定する協会の放送を受信することのできる受信設備(以下「受信設備」という。)を設置した者は、同項及び日本放送協会放送受信規約の規定により、協会と放送受信契約を締結し、放送受信料を支払う義務があるものと考えている。一方、合衆国側は、協会の放送受信料が一種の租税であり、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第十三条の規定に基づき、合衆国軍隊の構成員等はその支払を免除されるとの見解を有していることから、政府としては、合衆国側に対して、放送受信料が租税に当たらず、放送受信契約を締結して放送受信料を支払う義務があることを説明する等してきているが、合衆国側は、その見解を変えるには至っていないと承知している」としている。

 ちなみに、「BSで夜中に大リーグとかゴルフとかサッカーとか永遠と中継やってる。高い放映権を払って日本人以外の為にせっせと中継」とあるが、それが事実であるかどうか分からないため、例えば番組表などの情報を記載する方が良いだろう。また、「夜中の大リーグとかゴルフとかサッカーとか」は「日本人以外」ばかりか「日本人」も視聴するコンテンツである可能性がある。

 「海外のNHK放送も殆ど英語放送だ」と言うのであれば、その情報の情報源を明記するべきだろう。また、「受信料を取っている母国語に全部なおせ」と言うのであれば、その論拠を提示するべきだろう。

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